2019年05月16日

大切な木桶

IMG_2324ステンレスやプラスチックにしないか。と父に言われたが、絶対に木桶がいいと我を通した。父が言うこともわかる。何かあった時に木桶を直してくれる職人がいなくなったからだ。
幸い神奈川に木桶を製造している会社があり、工場を新しくする時に原料を塩漬けする木桶を作ってもらった。しかし写真の木桶だけは新しくしたくない大切なもの。これだけはこのままの状態で大事にして行きたい。もう何十年使用しているのかわかりませんが、これだけは新しくする訳にはいかないのです。仕込み用の桶で空になることのない木桶。発酵食品にとって木というのは大切なもの。どんなに時代が進歩しても木に敵うものはない。
ニューヨークのビルの屋上には木桶がある。どこのビルの上にも木桶があるのだ。何故?FRPやプラスチックや鉄で給水塔を作ってはみたけれど、木の桶が一番良いのだそうだ。ニューヨークは寒暖に差が激しく、冬はマイナス10度くらいになり、夏は40度くらいまで上がる。そんな状況で木のタンクは外気との調節ができるので、木の桶の給水塔が一番美味しく水を貯める方法なんだとか。アメリカでさえ木の桶を使うのです。
日本でも有名なホテルや空港なんかの給水塔は木桶。一度作れば100年以上は持つ。
大事に使っていきたい。